遺産相続とは
遺産相続とは、単に亡くなった人の財産をもらう事ではありません。
人が亡くなった時にその人の持っていた家、自動車、預金、株式やその他のプラスの財産だけでなく、亡くなった人の借入金、保証などのマイナスの財産を、法律で定められた相続人に引き継ぐことをいいます。
亡くなった人を被相続人、被相続人の遺産を相続財産、遺産を受け継ぐ親族を相続人といいます。
昔は、隠居という制度があり、生前に相続(家督相続)することもありましたが、現在の法律では、相続は人の死亡によって始まります。
また、家は長男が継ぐべきだとか、長男がすべてを相続すべきだと考えておられる方もいらっしゃると思いますが、昔の家制度である家督相続制度(長男など家督を継ぐ人がすべての財産を引き継ぐ)は無くなり、現在の法律では、長男だけではなく、法定相続人(法律で定められた相続人)が法定相続分(法律で定められた割合)で財産を相続することができます(遺言書がある場合は遺言が優先されます)。
ただし、遺産分割協議(相続人全員で合意)をおこない、「家は長男」「現金は二男」のように遺産を分けることもできますので、多くの方が遺産分割協議により相続されています。
「生前相続」という言葉を時々耳にします。親子間で生前に贈与をする場合に使われることがあるようですが、法律で定められた相続ではありません。